ヴィクトリアマイル回顧 2008

このレースのラップ傾向は、最新版を別記事にまとめています。
ヴィクトリアマイル 過去のラップ傾向

※この記事は2008年のレース回顧です。

ヴィクトリアマイル結果

エイジアンウインズ 1:33.7 33.4 06-07
ウオッカ 1:33.8 33.2 10-09
ブルーメンブラット 1:33.8 33.6 07-04
ヤマニンメルベイユ 1:34.4 34.4 02-02
ニシノマナムスメ 1:34.4 34.3 03-03

天候:晴 芝:良
上り4F:45.8 3F:33.7
12.4-11.3-12.0-12.2-12.1-11.2-11.0-11.5

エイジアンウインズが近走の勢いそのままに勝利した。

レースは予想通り(予想以上に…?)スローになって、

究極の上り勝負という形になった。

ウオッカは最後急襲したが及ばずに2着。

ウオッカについては、前半の位置取りはさすがに武豊だと思ったが、

直線の追い出しが遅すぎる。

レース直後はこう感じていた。

実際に勝ったエイジアンウインズがラスト400m辺りで追い出したのに対して、

ウオッカはおそらく350~300mから追い出している。

エイジアンウインズとのタイム差が0.1で、ウオッカの上がりが33.2。

つまりダービーと同じ33.0の脚を使えば差し切っている計算になる。

ワンテンポ早く仕掛けていたらそれができたはずだと初めは感じた。

しかし本当にそうなのか?と考え直した。

各馬の細かいラップタイムは公表されていないので正確にはわからないが、

ウオッカがラスト3Fで刻んだラップはおそらく、

600~400m:11秒台前半

400~200m:10秒台半ば(もしかしたら10.5を切っているかもしれない)

200~Goal:11秒台前半

というようなものではなかったかと思う。

(腐った目と安物ストップウォッチによれば…)

エイジアンウインズの上りが33.4、ウオッカの上がりが33.2なので、

ラスト3Fの間に0.2秒の差を縮めたことになるが、

おそらくそれは400~200mの区間だと思われる。

エイジアンウインズもウオッカと同様に400~200mで

相当速いラップを刻んでいたと思うが、(10.6~10.8)

そこでは究極の切れ味を発揮しているウオッカに分があるはずで、

当然この区間のラップはウオッカの方が速くなっている。

そうなるとラスト1Fが問題となる。

エイジアンウインズのラップは11.3~11.4だと思われ、

ウオッカもほとんど差がないラップを刻んでいるはずである。

つまり400~200mでは究極の脚を使っているが、

最後は脚が止まってしまっている。

予想の段階でも書いた通り、ウオッカは一瞬の切れ味で勝負する馬である。

それ故に長い脚は使えない。

それを分かって武豊は追い出しを本当にギリギリまで我慢したのだと思う。

それでもなお最後まで伸びきることができなかった。

そうすると追い出しを早くしたところで、最後のラップが余計に落ちることになり、

結局差し切るには至らなかった可能性が高い。

やはり体調的な問題と考えた方が正しいのかもしれない。


~各馬について~

エイジアンウインズ
当日の状態もふっくらしてとても良く見えた。

それに加えてこの馬本来の切れ味を引き出した藤田の腕によるところも大きい。

今回は流れも向いてマイルもこなせたが、

もう少しペースが速くなったらわからないところがある。

その辺が次戦以降に注目したいところ。

それにしても馬というのは成長(出世?)するものである。

昨年の12月に中京へ行ったときに牝馬限定1000万クラスに

出ていた馬が今ではG1馬となっている。


そのときの馬券
(偶然にもブログに載せてあった)


ウオッカ
追い出しが早いか遅いかという問題は、今のところ結論が出せないでいる。

しかしパドックで見た限りは以前にも増してトモの甘さが目立ち、

歩様もぎこちなくて、とても良くは見えないものだった。

トモの甘さは角居厩舎の緩い調教では仕方ないのかもしれないが、

改善して欲しいという気持ちがかなりある。

また昨年からまともに休ませていないところも大いに疑問。

活躍して欲しい馬だが、春は捨てて秋のG1に備えて欲しい。


ブルーメンブラット
これ以上ないレースだった。

後藤の好位差しがうまくはまった感じ。

それでもこの馬自身に関して言えばマイルは少し長く感じた。

今回はスローで流れて、経済コースを通ることができたが、

もっと厳しい流れの中でマイルを走ったらと考えると多少疑問が残る。


ヤマニンメルベイユ
このレース自体はかなりの切れが問われるものだったが、

先行した3頭にとってはある程度の持久力が問われたはずである。

そしてその3頭の中で1番の持久力を持っているこの馬が上位に残ったのは頷ける。

それでも実力が4番手ということではなく、展開に恵まれたとしか言えない。


ニシノマナムスメ
+10kgではあったが、状態は順調そのものだった。

この馬に関しては騎手の問題だと言い切れる。

予想の段階でこの馬は先行力があってしかも切れると書いた。

この先行力というのは「自分から動いて先行する」ものとは全く違う。

そうではなくて、スピードの違いで楽に好位につけることができるという意味である。

馬自身のリズムを守ることを前提として、

初めて好位から切れる脚を使うことができる。

おそらく吉田隼人はスローということを感じたか予想したかして、

先行することを選択した。

しかし結局そのことがニシノマナムスメの持ち味を消してしまった。

本来は一瞬の切れ味で勝負するはずの馬が、

実際にはかなりの持久力を必要とするラップを刻んでいる。

藤田や後藤と同じようなレースをして欲しかった。

ただただ残念。


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