エリザベス女王杯回顧 2008

このレースのラップ傾向は、最新版を別記事にまとめています。
エリザベス女王杯 過去のラップ傾向

※この記事は2008年のレース回顧です。

エリザベス女王杯結果

リトルアマポーラ 2.12.1 34.4 05-05-05-03
カワカミプリンセス 2.12.3 34.5 06-07-06-05
ベッラレイア 2.12.4 34.4 08-08-08-08
マイネレーツェル 2.12.8 34.9 06-06-06-07
レインダンス 2.12.8 34.7 13-10-10-08
ムードインディゴ 2.12.9 34.7 10-10-10-11

天候:晴 芝:良
上り4F:47.6 3F:35.2
前半1000m:59.3
12.5-10.7-11.9-12.1-12.1-12.4-12.8-12.4-11.5-12.0-11.7

レース評
コスモプラチナが前半引っ張ったためにある程度締まった流れとなった。
この馬自身が17着で、ポジションを2~4番手までに付けた馬は
14、15、16着に終わっていることから、前で進めるには少し厳しい展開で
あったことが分かる。

レースはその後3コーナーの坂の前後で緩んだことによって、締まった展開で
しばしば見られるような、差し馬が前との差を詰めるために脚を使ってしまう
というような事態は起こらなかった。
したがってレースのラップ自体前半は締まった流れを示しているものの、
コスモプラチナがある程度後続を離して逃げていたために、上記の4番手までに
つけていた馬を除いて、それ以降につけていた馬にとっては前半の速いペースが
影響することなく、勝負所までしっかりと脚を溜められるような展開だった。

このように道中で緩む場面が見られるようなレース展開においては、好位に
つけられて、勝負所で遅れを取らないような切れ味を持っている馬が有利となる。
今回の場合はそのパターンの応用版という感じで、前だけは速いペースで
刻んでいるために少しキツくなるが、その流れの影響を受けない範囲で
好位につけている馬が有利となり、それが今回は5番手以降ということだった。
つまり勝ったリトルアマポーラは共倒れする間合いの一歩外に位置していた訳で、
これは鞍上ルメールのペース判断が優れていたということに他ならない。

また前半の速いペースにさえ付き合わなければ好位の馬の方が有利な展開
だったために、後方待機組は余程の決め脚を持っていなければ厳しい流れと
なってしまった。
実際リトルアマポーラ以外でも、上位2~6着に入った馬は勝ち馬の直後の
6~11番手に固まって位置していた訳で、その周辺を追走している中で
惨敗したのはエフティマイアだけである。(それはそれで悲しい限りだが…)

勝ったリトルアマポーラが展開の恩恵を受けたことは事実で、道中が一旦
緩んだことでラストまで脚が残ったと考えられる。
もし前半のペースのまま道中が緩まなかったとしたら、おそらく直線は
厳しくなったのではないか…と言ったところで積極的に動いてもラストまで
脚を持続させたことは事実で、とりあえずここでは馬と鞍上を素直に
称えておこうと思う。

個人的な予想に関しては、一般参加扱いしたリトルアマポーラに勝たれては
何の言い訳の仕様もないが、その他の馬や展開の考察については大筋では外れて
いなかったのでとりあえず格好はついたかと…。

各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

リトルアマポーラ
上記したように展開に恵まれたところはやはり大きかった。
ただし今まで行き脚がつかなかった馬を難なく好位につけ、そのポジション
からでも今まで通りの持続する脚を繰り出してみせた鞍上の腕は称賛すべき
ものだろう。
今回のレースのおかげでこの馬の性質をある程度掴むことができた。
それは勝負所での動き出しは速いが、トップスピードが遅いというもので
頭の中にそのイメージをはっきりと描くことができた。
そのような特性を持った馬はやはり先行して早め抜け出しという戦法が
最も合っていると思われるが、問題は本当に締まった流れの中で今回のように
楽に好位に付けられるかどうか。
あと何戦か見守って、速い流れに付き合っても今まで通りの末脚を
発揮できることを確認するまで、馬自身の実力を大きく評価するのは危険だし、
そこは慎重に見極めるべきである。

カワカミプリンセス
勝負所での切れで離されて、道中しっかりと溜められたことで相手が
ラストまで止まらなかったことが敗因。
上記したように中団以降につけていた馬にとっては、道中が緩んでの
切れ味&持続力勝負に他ならなかった。
この流れでは真の底力が問われるものではないために、この負けをそれ程
気にする必要もないし、勝ち馬を過大評価する必要も全くない。
コスモプラチナが坂前後で緩めなければ素直な持久力戦になり、この馬の
勝利は間違いなかっただろう。
やはり実力的にはここではナンバーワンであることは間違いなく、次戦は
有馬記念らしいが、牡馬と混じってもある程度好走はしてくるだろう。
ただ切れ味がないこともやはり事実で掲示板争いがいいところかと…。

ベッラレイア
道中で脚を溜められたのは好走した他の馬と同じだが、残念なのは早めに動いた
リトルアマポーラ、カワカミプリンセスに付き合って動いてしまったこと。
勝ちに行く姿勢は認めるが、持続力&持久力の戦いになってはリトルアマポーラは
ともかくカワカミプリンセスには勝てるはずがない。
この馬の適性と決め脚を考えたら下り坂~4コーナーまではしっかりと溜めて、
素直に直線勝負で良かったのではないか。
切れがあって持久力に問題がある馬であの騎乗は少し納得できない。
逆に切れがなく持久力があるカワカミプリンセスの横山典とは負けた意味合いが
全く違う騎乗だったと言わざるを得ない。

マイネレーツェル
前半がある程度速くなったことで単純な上がりの勝負とはならず、
ラストのスピードが速くなり過ぎなかったことが好走の要因。
いつもより前目のポジションから進めたが、坂手前でペースが一旦
落ち着いたことでラストまで脚を持たすことができた。
現段階では前半はゆったりと進めて、他力本願の差ししか選択できないが、
もう少し馬体がしっかりしてきて、好位からの競馬ができるようになれば、
この先ある程度の活躍ができる可能性はある。

レインダンス
枠順に恵まれて最内を通りポジション的にも道中をゆったりと進められたことが
人気を覆してのここでの好走につながった。
(というか9番人気というのは低すぎでは…)
坂の前後がかなり緩み、中団につけていた馬は前を捕らえに行く必要がなく、
結果的に坂の下りまではゆったりと流れ、そこから一気に加速したために
加速力に劣る同馬ではこの結果が精一杯だった。
ただ持続力という点では周りの持続適性抜群な馬達にも負けないものを示しており、
やはり脚を溜められさえすれば侮れない力を持っていることを証明した。
道中が締まった流れでは厳しくなるためにこの先も大きいところを獲るのは
難しいだろうが、ゆったりと流れ持続力が問われる展開であれば確実に
好走してくるだろう。

ムードインディゴ
好走した馬の中でも道中でしっかりと脚を溜められるポジションにいたにも
関わらず、ラストの脚は少し物足りないものだった。
やはり前2走で完全に仕上がっていただけに出来落ちは避けられず、
体調的な問題も大きかったのではないか。
今回は状態が悪く6着止まりだったがこの中では実力的に上位と見ておいて
間違いはなさそう。

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