過去5年くらいで言っても、OP、1600万下ともに1鞍ずつしか行われていない
…という新潟1200mでのG1開催。
当然上級クラスの明確な傾向は分からないのだが、とりあえずはコースの特徴を
知る意味で、下級クラスの平均ラップを見ておきたい。
新潟1200mクラス別平均ラップタイム
傾向
ラップタイムを見ると、前半は極端に速くはならず、コーナー部分で減速して
から、勝負所で踏み止まるor加速する…という格好で、全体としては一応前傾の
展開になっているのだが、その度合い自体は高くない。
そしてクラス別で見ると、500万下、1000万下の間で前半3Fの違いはほとんど
なくて(≒34.0秒)、レベルが上がるとハッキリと後半(特に直線)にその差が
表れることが分かる。
したがって、より高いクラスになれば前後半の差がもっと縮まっていく…という
推測ができそうで、適性としては、最後を耐えるというよりも、しっかりとした
脚を使えることの方が重要になりそう。
(イメージとしては中山よりも断然阪神・中京に近い)
もちろん今回はG1なので、スタート直後~コーナーで最低限のスピード性能は
問われるはずだが、タイプ的には"切れ"とか"持続力"を示している馬を選んで、
脚質的には(このレベルでそれ程ペースが上がらないのだから当然)好位の馬を
中心に考えたいところ。
好走する条件(…のはず)
・切れ&持続力があること
・先行力があること
予想
◎ハクサンムーン
持続力&切れという部分では、阪神や中京でしっかり強さを見せている訳だし、
適性面では当然上位の存在になる。
前走に関しても、セントウルSとしては相当厳しい展開を大外から追い掛けて、
その内容で最後もしっかりと粘ったのだから、状態は間違いなく良いはずだし、
臨戦過程的には有力馬の中では1つ抜けている。
ハイペース戦で崩れることも普通にあって、この馬が絶対的な王者になる…とは
(個人的に)全く思わないが、ロードカナロアがターフを去って初めての開催が
中山ではなく新潟…というのも何か1つ雰囲気がある。素直に期待したい。
○ストレイトガール
直線で渋滞に巻き込まれた前走は当然度外視できるし、極悪馬場で勝ち馬と比較
して半端ない距離ロスをした(掛かった負荷の総量が相手より相当大きかった)
高松宮記念でも崩れず、さらにはヴィクトリアマイルまでもこなした地力を考え
れば、どう考えても上位の扱いにはなる。
適性的に切れという点でも尾張Sなどでしっかりと示しているし、結果的に少し
間隔が空く格好にはなったが、馬体を見れば状態の問題もなさそう。
今回は2番手評価にはしたが頭まで当然考えたいところ。
▲コパノリチャード
極悪馬場の高松宮記念を勝ったため、未だにそのスプリント能力を疑う雰囲気も
あるっぽいが、阪急杯も京王杯SCも1200mは1分7秒台では通過しているし、
そのスピード能力はとりあえず疑いようもない。
適性面でも、元々マイルまで普通にこなしていた馬なのだから、上がりの方向に
偏ることは特に問題はないはず。
ただ1つ、現状「ぶっつけ本番でG1を勝ち切る」程に地力で抜けているか?と
言えば微妙で、その点ではやはり少し難しい印象にはなる…。
注マジンプロスパー
前走は、久々の状態ながらフラットな展開をしっかりと粘り込んで、一定の格と
持続力を示した内容。
切れという点でも中京でしっかりした脚を見せているし、今回はパワータイプの
荒れ馬場、(おそらく)先行有利な状況、枠も良く、叩き2走目という好条件が
揃いに揃っている。何故16番人気なのかが謎。注目したい。
△ベルカント
地力の部分では、このメンバーの中ではさすがに強調しづらいのだが、先行力と
(一応1400mまでこなせる)適性の幅を考えると、この舞台に嵌る可能性は十分
あっても良さそうに思える。
有力な先行馬に囲まれて、終始圧力を感じながら…という競馬になるとさすがに
厳しいが、斤量的にも当然有利だし、ある程度残る想定はしてみたい。
△セイコーライコウ
今の充実振りは間違いのないところだし、地力では最早ここでも上位に扱うべき
存在ではあると思う。
ただし馬体&走法面から、ブレないイメージが直線競馬にはピッタリ嵌ったが、
今回きつい小回りに替わって、むしろそれが機動力という部分でマイナスになる
可能性もありそう。人気くらいの評価だが、結果もそのくらいが妥当。
△グランプリボス
絶対的なスピードの点では、スプリンターの中に入って主張できるはずもなく、
ポジションなどの状況的には厳しい立場になるだろうが、もし差し馬が浮上して
来るとすれば、何頭かいるマイラーの中で元々地力で抜けているこの馬に、一応
注目しておきたいイメージ。
(何かが間違って勝つならばこの馬がいい…という願望込み)
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