2014年4月16日水曜日

桜花賞回顧 2014


レース総括
■前半~道中が相当速いハイレベル戦
■総合力(持久力&持続力&切れ)が問われた


桜花賞結果
ハープスター1.33.3 32.9 18-18
レッドリヴェール1.33.3 33.4 13-15
ヌーヴォレコルト1.33.4 33.8 12-12
ホウライアキコ1.33.6 34.1 10-10
レーヴデトワール1.33.6 33.9 16-13

天候:曇 芝:良
上り4F:48.0 3F:36.3
前半4F:45.3
11.9-10.5-11.4-11.5-11.7-11.4-12.8-12.1




レース詳細
ラップタイムを見ると、前半が極端な速さになり、道中も相当締まった展開で、
全体の形としては上がりがかなり掛かる内容だった。

今回の特徴は、やはり前半~道中の水準の高さで、ラップ自体はもちろん1頭が
飛ばして作ったものではあるが、後続も速い流れにしっかり引っ張られており、
最終的に上位に入った馬あたりでは、(実質的には)前半~道中が一定&水準の
高い流れからの決め手勝負だった…と言えそう。

またこのような(縦長の)展開では、仕掛けも自然と早くなるので、適性的には
持久力&持続力がしっかり問われたはずで、更にその中で上位馬に関しては切れ
(トップギアの高さ)を示す必要があった訳なので、結果的には総合力の高さが
見事に表れた、前評判通りのハイレベル戦になった。

この展開であれば、上位馬の今後には当然大いに期待できそうだし、勝ち負け
争いまではしていなくても、今回それなりの着にいたような馬は、例えば別路線
組に対して大いに威張れるはずで、次戦以降での巻き返しの可能性はしっかりと
考慮しておきたいところ。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

ハープスター
前半はじっくり控えたものの、道中ではしっかりと脚を使って、そこから直線で
究極的な決め手を発揮した格好で、まさしくブエナビスタに近い内容だった。
(地脚の強さという点で、パフォーマンス的にはそれ以上かも知れないが…)
当然今後も大活躍するだろうし、大いに期待したいところだが、この馬の場合、
ディープインパクト産駒ながらパワーという点で全く問題がなくなっている分、
逆に素軽さという点での不安が少しあって、さらに体が伸び切らない(前肢の
可動域の問題)イメージから、課題はやはり"一瞬の切れ"という一点になる。
そのあたり、桜花賞よりも位置取りのアドバンテージを活かしやすいオークスで
(勝負所の)加速に乗り遅れた場合の懸念は少しだけある。
もちろんそれを差し引いても圧倒的…という存在なので、レッドリヴェールが
ダービーに行くようなら杞憂に終わるのかも知れない。当然期待はしたい。

レッドリヴェール
とりあえずは、ぶっつけ本番…という状態ながらも、この展開をしっかり伸びて
僅差の2着というのは、本当に強いの一言。
内容的にも、前半~道中である程度引っ張られつつ直線で決め手を発揮…という
これもまたレッドディザイアに近いパフォーマンスで、レベルの高さを十分に
見せつけた格好。
また今回は、(個人的に)直線での一蹴り一蹴りの効率(要はバネ)が相当いい
…という印象を受けて、例えば距離延長とか高速馬場とかに関しても全く問題が
なさそうな(というよりむしろ前進しそうな)雰囲気を感じる。
当然この先の活躍は間違いないだろうし、展開や舞台、馬場状態を(おそらく)
選ばない分、こちらが天下を獲る可能性もあっていいはず。大注目したい。

ヌーヴォレコルト
中団のやや後ろ寄りの位置取りから、パフォーマンス的には前半~道中を一定の
水準で進めて→しっかりとした決め手を発揮した格好。
とりあえずは、この馬くらいの内容が"普通の桜花賞馬"程度だと言って良くて、
今回は単純に相手が悪かったというだけ。
適性的にはこの先、純粋な持久力&終いの"脚"が問われる舞台でこそ…という
イメージで、長い目で見れば、ヴィクトリアマイルまで考えていいのだろうが、
一方で内回りコースへの対応などは少し課題となるのかも知れない。

ホウライアキコ
今回は、中団の少し後ろから、直線でしっかりとした脚を使う形で浮上してきた
訳なので、この馬自身、新たな一面を見せたと言えそうだし、この先に向けての
大きな収穫になった…という雰囲気。
(個人的にも)しっかりイメージを更新しておきたい。
この先は、(今回一応の対応力は示したものの)やはり切れという方向では結局
分が悪くなるだろうが、次走が(適性よりも)地力が反映されるオークスならば
再度好走する可能性も十分あるはず。

レーヴデトワール
今回の場合、内を突いたことで距離ロスがなかったという部分もあるが、道中は
ハープスターと同等か、それ以上に脚を使っている可能性もあって、内容的には
相当な持続力を発揮したと言える。
更に直線では、最後前を交わすために横っ跳び(なかなか非凡な脚に見えた)を
していることを考えると、単に掲示板に乗った…という以上の価値がありそう。
適性面では、やはり切れという部分での不安がある馬なので、この先舞台は選ぶ
だろうが、とりあえず反応より粘りの方が重要なオークス(に出られる)ならば
前進の可能性はあって良さそう。
そして上位がフランスに行くというのであれば、秋頃にチャンスがやってきても
不思議ではない…という雰囲気。


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