マイルチャンピオンシップ回顧（ラップ分析）2023

まとめ

• 前半で引っ張られつつ、後半は（実質）長くいい脚を使う展開。
• 持久力＆末脚の持続力が問われた。

マイルＣＳ結果

１	ナミュール	1.32.5	33.0	14-15
２	ソウルラッシュ	1.32.5	33.6	09-08
３	ジャスティンカフェ	1.32.6	33.6	09-11
４	エルトンバローズ	1.32.7	33.9	06-08
５	ダノンザキッド	1.32.8	33.5	14-13
６	イルーシヴパンサー	1.32.8	33.5	13-13

天候：晴　芝：良
上り4F：46.0　3F：34.3
前半4F：46.5
12.5-10.5-11.3-12.2-11.7-11.6-11.5-11.2

レースラップ分析＆雑感

ラップタイムを見ると、前半がしっかりと速くなって、道中は一旦は落ち着きつつも（馬場を考えれば）一定以上の水準を保つ展開。そこから後半は徐々にペースアップしつつ→最後まで全く落ちない形。

今回の特徴は、まずは前半の速さ。
そこで引っ張られたことで、後方の馬でも一定水準以上の入り方をしていて、Ｇ１らしくやはり持久力は必要になったはず。

また道中以降では、ラップ自体は上り坂辺りから平均を下回っているものの、後続はその前後で徐々に詰めていき→そこからゴール板まで長くいい脚を使った格好。適性的には、末脚の持続力が問われた。

脚質的には、終いまで高い水準に居続けるという性質上、前半で少しでも脚を使っていない…という部分は重要になり、基本は差し馬が優勢になった。あとはその中でコース取りや仕掛けのタイミングなどで、細かい序列が決まった雰囲気ではある。

この先に向けては、本来の力を出し切れなかった馬もいるかも知れないが、少なくともこの瞬間での実力は反映された印象だし、上位馬の活躍にまずは素直に期待したいところ。 （好位の馬の巻き返しも一応は考えたいが…）

各馬について

出走各馬の詳細＆次戦に向けての考察

ナミュール
後方から、コーナー部分ではロスなく＆じっくりと進めつつ、前を向いてからしっかりとした脚を使って→最後まで伸び切っての勝利。数字的にも（他と比べて）道中で追い掛けていない内容になっていて、そのことがラスト1Fの伸びにつながった印象だし、代打ながら藤岡康Ｊの素晴らしい騎乗だった。
もちろん馬自身も、前走から高い水準で状態をキープして、持続力を示した扱いだし、次の香港でも当然期待はしておきたいところ。

ソウルラッシュ
中団のインから、道中をある程度高い水準で進めつつ→上がりもしっかりとまとめての２着。相対的に馬場の悪いところを通った格好ながら、直線では力強い脚を使っていたし、負けはしたものの、地力は十分に示した。
元々パワー系で、道中～上がりという脚の使い方をする点でも、香港にはハマって良さそうだし、次戦は楽しみな遠征になりそう。大いに注目しておきたい。