2020年7月2日木曜日

宝塚記念回顧(ラップ分析)2020


まとめ
  • 前半が速くなって、後半はほとんど余力勝負というレース。
  • 高い持久力(&勝ち馬のみ持続力)が問われた。
  • 差し馬有利。

宝塚記念結果

クロノジェネシス2.13.5 36.3 07-08-07-01
キセキ2.14.5 37.2 14-13-08-02
モズベッロ2.15.3 37.6 12-11-11-08
サートゥルナーリア2.15.6 37.6 10-10-11-10
メイショウテンゲン2.15.6 37.4 16-16-15-14

天候:曇 芝:稍重
上り4F:48.7 3F:36.3
前半1000m:60.0
12.3-10.9-11.4-12.7-12.7-12.4-12.4-12.4-11.9-12.1-12.3




レースラップ分析&雑感

ラップタイムを見ると、前半が速くなり、道中は一旦落ち着く展開。そこから
勝負所で一応しっかりとした加速が入りつつ→最後まであまり落ちない形。

今回の特徴は、やはり前半の速さ。
見た目にも平均を超える水準になっている訳だが、レース前の雨によって馬場が
一気に悪化したことを考えれば、その厳しさは歴然としている。

その後の道中は一応落ち着いた格好で(馬場を考慮すれば極端には緩くない)、
勝負所ではそれなりの加速を示しているが、後半はほとんど余力勝負と言って
いい性質のレースになり、適性的には、当然高い持久力が問われた。
(最後が落ち込まなかったのは、単純に勝ち馬の強さ)

脚質的には、馬場が変化しているにも拘らず、前傾姿勢で入った馬が多くて、
スタート直後にやり過ぎた馬が、その分のツケが回った形で→直線失速。
結果的に外差し(捲り込み)がしっかりと浮上することになった。
(前半速く、そこからの溜め→切れ…という展開での1つのパターン)

今回は、ただ1頭最後までしっかりと脚を持続させたクロノジェネシスの強さに
尽きるのだが、とりあえず次戦以降に向けては、展開的に逆境の立場になった
馬の巻き返しは当然考えられる。
それぞれの挙動をしっかりとチェックして、細かい上げ下げはしたいところ。


各馬について

出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

クロノジェネシス
それなりの入り方をしつつも、無理はさせずに中団でじっくり構える競馬から、
後半早い段階から動き出して→最後まで全く落とさずに押し通した格好。
持ち前の"止まらない"強みを発揮した、圧巻の勝利だった。
(前掛かりな内容になっていた馬が多い中で、鞍上の冷静な騎乗も光っていた)
レース後、他陣営からはやたらと「馬場が…」発言が聞こえてきたが、それは
逆に、普段合わない(はずの)速い馬場でも崩れていないこの馬の実力を、より
際立たせるというものだし(今回のような馬場がベストだとするなら…だが)、
豪華メンバーの中で15頭につけた2秒以上の着差。その強さは素直に称えたい。
バゴ産駒。この手の馬場にハマる走法。この先、誰がどう見たって海の向こうを
意識したくなるし、個人的にも当然その期待は大きくなる。
動向も含めて、大注目していきたい。

キセキ
スタートが微妙になって、後方に控えつつ、道中~上がりという脚の使い方を
しての浮上。鞍上の柔軟な判断が光った格好だし、展開的にはピッタリの競馬
だったが、3着とは5馬身差。勝ち馬さえいなければ、これも歴史に残るような
圧勝だった訳で、改めてその地力の高さを示したと言えそう。
今回のクロノジェネシス、そしてこれまでリスグラシュー&アーモンドアイと、
歴史的な強さを見せた牝馬の2着を演じてきた訳だが、両極端とも言える異なる
展開、異なる馬場。超高速馬場にも対応しつつ、時計の掛かる馬場にも対応して
いる点で、やはりこれこそが真に強い馬。気性的な問題はあるとしても、1つ
しかG1を獲っていないのが不思議なくらい。
この手の馬が頂点に立つのは、歴史的には香港だが…。どこかでもう1度!



- PR -

0 件のコメント:

コメントを投稿

- PR -