2011年11月24日木曜日

マイルCS回顧 2011


レース総括
■前半速く、一旦落ち着く形から再度ペースアップする形
■一定の持久力&末の持久力(&切れ)が問われた


マイルCS結果
エイシンアポロン1.33.9 34.9 05-04
フィフスペトル1.33.9 35.1 03-02
サプレザ1.34.1 34.7 12-13
ダノンヨーヨー1.34.2 35.0 07-06
リアルインパクト1.34.3 35.1 07-06
マルセリーナ1.34.3 34.6 17-17

天候:晴 芝:稍重
上り4F:47.2 3F:35.3
前半4F:46.7
12.4-10.8-11.2-12.3-11.9-11.8-11.6-11.9




レース詳細
ラップタイムを見ると、前半が速く、道中は一旦しっかり落ち着く展開、その後
勝負所に掛けて徐々にペースアップしていき、ある程度速いスピードを維持した
ままゴールを迎える形。

今回の特徴は、まずは(時計の掛かる馬場を考慮すれば)前半の速さで、そこで
引っ張られることで、レース後半では一定の持久力が問われ、更に最後の部分は
フラットに近い形のラップになっていることから、末の持続力が必要になった。

また今回の場合、道中の遅さという点も大きな特徴になっていて、速い流れから
一旦ペースを落とし、そこから再度上がりが速くなる形になっていることから、
"溜めが効く"という性質を備えていることも重要になったイメージ。

実際上位には朝日杯FSで2着した馬ばかりが入っている印象だが、同レースは
以前のような一本調子なスピードレースではなくなり、ハイペースからの溜め→
切れ勝負という形に変わってきており、適性的にはおそらく偶然でもないはず。

ポジションに関しては、(グチャグチャの土曜から考えれば)ある程度は馬場が
回復して(させて?)、溜めが入る展開的にも好位&内を通った馬に向いたとは
言えそう。

その意味で、この展開での勝ち馬の強さはもちろん認めていいはずだが、後方&
外という内容のサプレザや、やや控えた位置取り&中から外目に持ち出した形の
リアルインパクトあたりが一定の格を示した格好ではあり、(前者は今回が最後
だろうから後者の)今後には特に注目しておきたい感覚。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

エイシンアポロン
高いポジションから道中は少しだけ控えて、直線でジワジワ浮上する形から押し
切ったという内容で、持ち前の溜め→切れを遺憾なく発揮した格好。
とにかく今回は、馬場&枠&展開が全てピッタリ嵌った印象で、この馬がG1を
勝つとすれば、まさしくこのタイミングだった…という雰囲気。
元々一定の地力は示している馬だし、この先も期待できる場面はあるだろうが、
近年のスタンダードになりつつある超高速馬場に戻って、レース全体を通しての
持続力が問われた場合に、マイル王者として威張っていられるかは微妙…。
その点も含めて注意深く見守りたい。

フィフスペトル
3番手の内をロスなく追走し、直線でもしっかり粘り込んだ…という内容。
元々高い地力もスピード持続力も示している馬なので、この結果はもちろんあり
得るのだが、今回に関しては相対的に恵まれた印象は強くて、この先に向けての
大きな裏付け…という訳にはいかない。
それでも(繰り返しになるが)今回を除いても評価はできる馬なので、引き続き
この路線での活躍に期待はしておきたい。

サプレザ
スタートが悪く、後方から外を回す形でも直線ではしっかり浮上してきていて、
メンバーの中では特に強い内容だったと言えそう。
それでも映像からは一瞬の際立つ脚は使っていても、最後伸び切れない印象には
映って、その点が3年間、好走はしても勝ち切れなかった要因…という雰囲気。
この馬自身はおそらく今回が最後の来日だろうが、今後この舞台に参戦してくる
外国馬の比較対照として、なかなか貴重な存在となっていきそう。

ダノンヨーヨー
押して押して中団につけて、コーナーでは内をロスなく浮上、その分直線では
進路がなく外に持ち出すロス…という内枠の有利さを結果的に相殺した内容。
展開的には持続力を活かしたいこの馬向きの形とは言えなかったが、溜めの入る
流れでもしっかり浮上できたという点で、やはり加速が後押しされる京都への
適性は相当高そう。
その意味では、確実に流れに乗り遅れる東京では厳しいし、この先期待できると
すれば、京都金杯くらいしか正直思いつかない…。

リアルインパクト
前半あまり無理をしない形で、一応直線は浮上してきたが、勝負所ではほとんど
主張できていないし、今回は推進力をあまり感じなかった印象。
走法的にも、このメンバーだとゆったりしたイメージではあるし、もしかしたら
渋った馬場に合わなかった…ということなのかも知れない。
とにかく適性的にもここがベストとは思わないし、不利な条件の中で、それでも
崩れていない…というのは1つの格だと言えて、舞台が替わって巻き返してくる
可能性は十分ありそう。注目しておきたい。

マルセリーナ
ほぼ最後方から進めて、内を突いたというのは大きいものの、直線では進路確保
するために右往左往しながらも、なかなかの勢いを見せていた。
とにかく今回は、道中である程度脚を使う形から、最後しっかり浮上できていて
この路線の目処は一応立った…という印象。
それと同時に、やはりもう1周りの成長にも期待しておきたい。

リディル
前半掛かって→直線逆噴射…という内容なので、正直収穫はない。
内枠に入ったら多少はマシになるのかも知れないが、とにかくこれだけ気持ちが
前向き過ぎるのならば、この先マイルで何かできる…という雰囲気ではない。
この気性と(当時とは距離が違うが)谷川岳Sで強い内容を示すところなどから
そろそろキンシャサノキセキとイメージが被ってきたことだし、この馬が大成
するとしたら、可能性としてはスプリント…なのかも知れない。


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