2017年11月29日水曜日

ジャパンC回顧(ラップ分析)2017



レース総括
■道中かなり厳しい流れから→ある程度仕掛けも早く→最後は惰性
■高い持久力が問われた


ジャパンC結果


シュヴァルグラン2.23.7 34.7 05-04-04-04
レイデオロ2.23.9 34.6 11-09-09-07
キタサンブラック2.23.9 35.3 01-01-01-01
マカヒキ2.24.6 35.1 12-12-11-11
アイダホ2.24.7 35.1 14-14-14-13
レインボーライン2.24.7 34.6 16-16-17-17

天候:晴 芝:良
上り4F:46.9 3F:35.1
前半1000m:60.2
13.0-11.2-12.1-12.1-11.8-12.1-12.3-12.2-11.8-11.3-11.8-12.0




レースラップ分析&雑感


ラップタイムを見ると、スタート直後は平均的な入り方をしたが、その後が
全く緩まず(馬場を考えても)道中の水準は高い。勝負所の仕掛けも早めで、
ラスト3Fでピークを迎えて→直線は右肩下がりの形。

今回の特徴は、やはりまずは道中の厳しさ。
縦長の隊列にはなっているものの、前半<道中という構造から、どの馬も速い
ラップを踏んでいるはずで、当然高い持久力が問われた。

また展開的に、後半の中では4コーナー辺りが最も速い形になった…という
点から、そこで外を回した(特に押し上げようとした)馬が脚を使い過ぎる
格好になり、基本的には内を回って来た馬が有利なレースだった。
(もちろん硬い馬場に依る部分もあったはず)

※適性面では一応切れという方向性ではあったが、それよりも純粋な持久力
&立ち回り…という要素の影響の方が大きく、その点には敢えて言及しない。

今回の場合、上位3頭は内枠で、少なくとも前半はそれら全てがロスなく進め
られた格好だし、3⇔4着の4馬身という着差の中にはその恵まれた分もある
はずだが、やはりそれだけではこの差は説明できない。当然上位の地力は信頼
出来て、この先にもしっかりつながるはず。(あと1戦の馬もいるが)

そして、展開(環境)的に間違いなく不利な立場だった、外を回して負けた
馬の巻き返しという点にも、しっかり注目はしておきたい。


各馬について


出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

シュヴァルグラン
抜群のスタートから→無理をせずに好位のインを取れたことがまずは大きい。
スタート直後はほとんど平均的な流れで、この馬の位置取りだと36秒台後半
くらい。脚を使わないギリギリの水準…という完璧な入り方だった。
そして、そこから勝負所まではじっくりとロスなく進めて、直線で中に持ち
出す…という、これもまた完璧な騎乗。その点では、はまりにはまった。
もちろん馬自身も、道中の厳しいラップにはしっかりつき合っているので、
持久力の高さを改めて示したし、人馬ともにこれは素直に拍手を送りたい。
広いコースで完璧な立ち回りで戴冠…の直後の、小回り有馬記念はさすがに
微妙だが、地力での好走は当然あっていいはず。

レイデオロ
スタートで左右から挟まれたことで、プランよりは少し後ろからになったの
だろうが、中団のインから→向こう正面で中に持ち出して、最終的には4角
~直線で外目に持ち出した内容。
前半はインにいたので、全体の中ではそれでも恵まれた方だが、上位3頭の
中ではやはり逆境の立場ではあった。当然その地力は認められる。
(4コーナーでは前を向くまではじっくり…ということをルメールJはやって
いるので、腕による部分もあることはある)
キングカメハメハ産駒全般に言えることだが、この馬は基本的には真っ直ぐに
力を使いたいタイプではあるので、この先、舞台は多少選ぶかも知れないが、
どちらにしろ期待は当然大きい。

キタサンブラック
道中の締め付け具合&勝負所の仕掛けという点で、馬場を考えてもさすがに
やり過ぎの内容ではあった。
それでも、勝ち馬以外で、それなりに好位にいた馬は全て潰しての→粘り込み
なので、改めてその地力は相当なもの。
文脈的には当然、有馬記念で巻き返しを…と行きたいところだが、過去の経歴
的に、大きなフットワークを活かせる広い舞台でこそ、その持久力を最大限に
発揮出来る…というのがあるため、小回りの中山ではパフォーマンスはやはり
少し落ちそう。
勝ち切るのは難しいかも知れないが、間違いなく一時代を築いた馬の、最後の
雄姿をしっかりと目に焼き付けたい。


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