2011年9月11日日曜日

セントウルS展望 2011


過去のラップタイムを調べると以下の通り。

2010 12.0-10.7-11.2-11.5-10.8-11.8(33.9-34.1)
2009 12.2-10.7-10.9-11.2-11.1-11.7(33.8-34.0)
2008 12.2-10.6-10.7-10.7-11.3-11.8(33.5-33.8)
2007 12.2-10.5-10.7-10.9-11.1-11.7(33.4-33.7)
2006 12.0-10.2-11.1-11.7-12.0-11.6(33.3-35.3)注:中京開催
2005 12.2-10.8-10.9-11.0-11.2-12.2(33.9-34.4)
2004 12.3-11.1-11.2-11.4-10.5-11.7(34.6-33.6)
2003 11.8-10.5-11.1-11.1-11.4-11.9(33.4-34.4)
2002 11.7-10.6-10.8-11.2-10.9-11.9(33.1-34.0)
2001 12.1-10.6-10.9-11.0-11.3-12.2(33.6-34.5)

過去10年の平均ラップタイム(2006年は除く)
12.08-10.68-10.93-11.11-11.07-11.88
1.07.74(33.69-34.06)




傾向(過去記事の一部修正)
ラップタイムを見ると、前半からまずまずの速さで流れているが、その後も
かなり速いスピードを刻み続けて、ラスト1Fだけ少し落ちるという形。

ここの特徴はやはり上がりの速さで、相対的に見れば、実質前半はそこまで
速くないと言えて、そうなればレースは当然スピードの持続力勝負という
性質が強くなる。

そして開幕週で前後半イーブンに近い流れとなれば、後続が(やや落ちる)
ラスト1Fだけで差し切るのは難しく、脚質的には圧倒的に前有利だと言えて、
ここでは好位につけられるスピードも重要になる。


好走する条件
・先行力&スピード持続力があること


香港馬ラップ考察
今年もやって来た香港馬をまずは知っておくために、参考となりそうなレースの
ラップを見ておきたい。
ついでに(…と言うよりこちらがメインというくらいだが)スプリンターズSも
見据えてロケットマン(星)も列記しておく。

2011年クリスフライヤーインターナショナルスプリント
23.75-10.81-11.31-11.26-12.01 1.09.14(34.56-34.58)

1着ロケットマン 1.09.14
7着グリーンバーディー 1.10.13(0.99)

前後半イーブン、そしてスタート直後というよりも道中が速いラップ構成で、
これはもう直接的にセントウルSにつながっていい内容。
これを好位から楽に押し切ったロケットマンがここを使っていれば、日本馬に
とって相当な難敵となっただろうが、これを後方からほとんど浮上できなかった
今年のグリーンバーディーにはあまり用はない…というイメージ。


2011年チャンピオンズマイル
25.30-23.50-23.64-22.27 1.34.71(48.80-45.91)

2着ラッキーナイン 1.34.79(0.08)25.50-23.62-23.48-22.19

チャンピオンズマイルとしても後傾の展開で、ラッキーナインは好発から道中は
3~4番手でじっくり構えて、直線でしっかり脚を伸ばすという内容。
スローで先行力は信用できず、距離短縮で前進という内容では全くない。
他のレースを見てからこれを見るとそのままマイルの方が…と感じる。


2011年クイーンズシルヴァージュビリーカップ(HK1 1400m)
13.72-21.80-23.31-22.91 1.21.74(35.52-46.22)

3着ラッキーナイン 1.21.85(0.11)13.96-21.84-23.23-22.82(35.80-46.05)

ラッキーナインは楽に好位を取って、直線外に持ち出す形から最後一応詰めた
という内容だが、35秒台後半では先行力発揮とはさすがに言えない。
1400mだからこそのポジション…という印象。


2010年香港スプリント
23.56-22.42-22.86 1.08.84

2着ロケットマン 1.08.84(0.00)23.96-22.38-22.50
7着ラッキーナイン 1.09.22(0.38)25.12-22.06-22.04

ロケットマンは好位から押し切り体勢を最後差され、ラッキーナインはスタート
悪く、後方から差し届かない…という内容。
ラップからは普通に後傾レースのイメージだが、2009年の香港スプリント↓と
比べれば、前半>道中という内容で、ある程度はスピードが問われた印象。
このレースからもやはりロケットマンの優秀さのみが伝わってくる…。

'09年 24.33-22.06-22.77(4着グリーンバーディー:25.13-22.14-22.15)


2010年ジョッキークラブスプリント(G2)
23.33-22.58-22.91 1.08.82

1着ロケットマン 1.08.82 23.81-22.58-22.43
6着ラッキーナイン 1.09.15(0.33)24.37-22.42-22.36

香港スプリントと比べると前傾度の高い印象のレースで、ロケットマンは少し
離れた好位追走で、直線でもなかなか差を詰められず、最後の最後に浮上して
そのまま(同着ではあるが)押し切った。地力を感じる内容。
ラッキーナインは後方から、最後の直線はまずまず詰めた内容。もしかしたら
進路も少し狭かった可能性がある。結局スピードの問題はあるが、このくらい
引っ張られた方が良さが出るのかも知れない。


2010年クリスフライヤーインターナショナルスプリント
23.73-11.12-11.19-11.15-12.43 1.09.62(34.85-34.77)

1着グリーンバーディー 1.09.62
2着ロケットマン 1.09.66(0.04)

番手追走から押し切り体勢に入ったロケットマンを、好位内で上手く立ち回った
グリーンバーディーが捕らえたというレース。
この年も前後半イーブンに近い内容で、スタート直後よりも道中が速いラップ。
これを制したグリーンバーディーがセントウルSで好走したのは今更納得。


予想
まず香港馬に関しては、現在6&8番人気となっているが、上記のラップを見る
限り、確かにその程度の存在感…。基本的に強く意識する必要は感じない。
したがって今回は素直に日本馬の中で、好位から持続できるタイプ、もしくは
他とは一線を画す決め手を使えるタイプを選びたいところ。

◎ダッシャーゴーゴー
結果的に降着にはなったが、とにかく高松宮記念の厳しいラップに、敢然と立ち
向かって崩れなかった内容は、ここでは一線を画した強さだと言える。
今回はこの馬自身休み明けで、夏の勢いそのままに参戦してくる相手に手こずる
可能性はもちろんあるが、外国馬の参戦もある中で、今後スプリント界を背負う
べき大将格のこの馬以外には、どうしても本命は打ちたくない…という気持ち。

○ヘッドライナー
前走はあまり得意とは言えないハイペース戦で、58kgを背負いながらも全く崩れ
なかったし、その内容から状態は間違いなく良いという中で、持ち前の持続力を
発揮しやすいこの舞台なら、明らかに前進が期待できる。
斤量的にも相対的に随分楽になるし、ここは好位から粘り込める可能性は高い。

▲エーシンヴァーゴウ
前走は相対的に斤量を背負った方で、それでも厳しい展開にしっかりつき合った
形で粘り込んでいて、かなり強い内容だったと言えそう。
その時と比べれば、今回は展開的にも斤量的にもかなり楽になるはずだし、開幕
週で、この馬のスピードの活きそうな条件が揃っている今回は当然期待できる。
3番手評価にはしたが、普通に勝ち切ってもいいくらいのイメージ。

注テイエムオオタカ
ここ2戦は、ハイペースを演出してしっかり粘り込む強い内容を示していて、
展開的に楽になりそうなここは、当然前進が期待できる場面。
タイプ的に、道中全く淀みのない展開ではまだ未知数のところがある馬だが、
道新スポーツ杯のように、ミドルペースから溜め→切れを活かす形であれば、
一発さえあっていいと思える。

△エーシンリジル
前走は厳しい展開をしっかり浮上して地力を発揮した内容だが、相対的には速い
前半を受け流したという見方ができなくもない。
元々は持続力を活かしたいタイプなので、この舞台に替わることは前進かも知れ
ないが、斤量面などで条件の悪くなる今回、強く推したい気持ちにはならない。

△サンカルロ
高松宮記念@阪神で厳しい展開をしっかり浮上して2着しているように、地力は
当然上の存在だが、開幕週で実質そこまで速い流れにはならないこのレースに
つながるかどうかは微妙。休み明けの状態も気になる。

△トウカイミステリー
前走はハイペース戦を、この馬自身は前後半全くイーブンの内容で差し切って、
なかなかの持続力を発揮した形だが、ここでそれを再現するためには、ある程度
好位から進めなければならない計算。
斤量面でも今回は別定戦だし、条件的には正直難しく感じる。

☆ラッキーナイン
スプリントでは前半のスピードという点でまずは疑問だし、後半も速い流れに
引っ張られた方が浮上しやすいくらいで、突き抜けるような切れは感じない。
上位に遅れて食い込んでくる可能性はあっても、59kgを背負って何とか出来る
格とは正直思えない…。

×グリーンバーディー
昨年は上がりの速い展開でこそのイメージのまま、セントウルSで好走して、
スプリンターズSでは浮上し切れなかった訳だが、今年の場合、そもそも状態が
その時のレベルに全く達していない印象。
これで何かされたら、日本馬の行く末の方が心配。





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