2010年4月14日水曜日

阪神牝馬S回顧 2010


レース総括
■前半速く、その後はほぼ一定のラップを刻む展開
■スピード持続力が問われた


阪神牝馬S結果
アイアムカミノマゴ1.20.2 34.2 07-07
プロヴィナージュ1.20.5 34.3 09-09
カノヤザクラ1.20.6 34.4 09-09
ブロードストリート1.20.6 34.6 08-07
ショウナンラノビア1.20.7 35.2 01-01
ラドラーダ1.20.7 34.3 11-11
ウエスタンビーナス1.20.7 35.1 02-02

天候:晴 芝:良
上り4F:46.4 3F:34.7
前半3F:33.8
12.2-10.4-11.2-11.7-11.5-11.4-11.8



※グラフはレース傾向の中で両極端の展開とした2006年&2008年との比較


レース詳細
ラップタイムを見ると、スタート直後はかなり速い流れになり、道中では一旦
落ち着く展開、そこからは徐々に加速しつつも、最後までほぼ一定のスピードを
維持する形。

(速かった馬場も考慮して)2006年&2008年と比較すると、前半が速いという
ことは間違いないが、その後はある程度息の入る形だったと言えそうで、先行
争いをした数頭を除けば、フラットな展開という捉え方で良さそう。

実際に上位に関しては、少しでも前半を受け流せるポジションから、レースを
通してほとんど一定のスピードで走りきったような馬が占めた形で、この距離
らしく、しっかりとスピード持続力が問われるレースだった。

この形だと1400mのスペシャリストが強いのは当然なので、この先に向けては、
本来の主戦場は違う距離なのに、好走したような馬を積極的に狙いたい感覚。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

アイアムカミノマゴ
適性面で考えれば納得の結果だが、休み明けでこのパフォーマンスは相当に
価値が高いと言えそう。
溜めればその分の上がりを使えるタイプなので、距離延長も対応は出来ると
思うが、マイルで他の馬を差し置いて主張できるまでの決め手はなく、切れ
負けの心配はあるかもしれない。

プロヴィナージュ
スピード持続力は元々持っているタイプだが、1400mの流れでもそれが発揮
出来たことはかなりの収穫。
それでも(それ故に)府中のマイルではどうか…という問題はあって、一線級
相手では切れ負けの可能性は高くなりそう。

カノヤザクラ
主戦場はスプリントでも、ハイペースで飛ばして持久力で耐えるというよりも、
スピードの持続が売りの馬なので、その持ち味を存分なく発揮した形。
これ以上の距離延長ではさすがに厳しいので、この先はやはり(馬場の良さで)
スピード持続力勝負になりやすい夏のスプリント戦で狙いたい感覚。

ブロードストリート
持続力は言うまでもなく高いものを持っている馬だが、1400mの流れを積極策で
好走できたことはかなり大きい。
マイルでもある程度好位から進めて、そこから持続する脚を繰り出すことが
出来れば、海外帰りの2頭を凌ぎ切る可能性まで考慮する価値はありそう。

ラドラーダ
休み明けということを考えたら十分評価できる内容だったが、それでもこの馬の
位置取りとしては少し脚を削られたような印象は受ける。
もちろんマイルに戻ればまた本来の切れが発揮できると思うが、一線級の中に
入ってどこまで主張できるかは未知数…といったところ。

ワンカラット
スタートで少し後手を踏み、後方から大外を回してという内容ではさすがに
厳しかったが、それでも上がり最速で迫ってきたのだから次戦以降では十分
見直せるはずだし、牝馬のこの路線と言えばこの馬か勝ち馬か…という
(個人的な)イメージは変わらない。
ただし今回、スタートはともかく、行き脚が悪かったというのも事実で、
(馬場差込みの実質ではなく)実際の追走スピードという点で、ハイペース
への対応力には少し疑問は残る。
そういった意味では、ベストは1400mだと思うが、ペースに左右されにくい
マイルの方が(勝ち負けまでは届かなくとも)安定した成績を収められるの
かもしれない…。

参考:出走した1400mの前半3F&着順
ファンタジーS 36.1秒 2着
Fレビュー 34.3秒 1着
阪神C 33.7秒 16着
阪急杯 35.0秒 2着
阪神牝馬S 33.8秒 9着



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