2010年6月6日日曜日

安田記念~香港馬考察~ 2010


香港馬考察
香港仕様に倣って、まずは安田記念の平均ラップを2F毎の表記で見ておく。

安田記念の平均ラップ(/2F)
⇒22.91-22.94-23.24-23.49 (45.86-46.73)

一応は切れが問われるはずのレースなのだが、この形で見ると、単なる右肩
下がりの完全な持久力勝負にしか見えない…。
ただし前回の記事(→安田記念の傾向)でも示したとおり、ここの特徴は
速い前半によって地力が試される展開になることなので、この表記から受ける
イメージの方がむしろ本質的とも言えそう。

したがって香港馬に関しても、前傾、もしくはイーブンに近い展開において、
速い前半への対応という部分をまずはチェックしつつ、そこで引っ張られた
上での、後半の挙動を重視しておきたいイメージ。

余談だが「Hong Kong Jockey Club」のサイトには(レースではなく)馬自身が
踏んだラップが掲載されていて、本当に素晴らしい(羨ましい)。
JRAのHPにも是非とも載せて欲しいところ…。


~以下のラップ表記~
LAP1-LAP2-LAP3-LAP4(レースラップ)
※LAP1'-LAP2'-LAP3'-LAP4'(各馬のラップ)

フェローシップ
'10チャンピオンズマイル(2着、6-6-5-2)
24.66-22.34-23.47-23.19(47.00-46.66)
※25.22-22.50-23.23-22.85

'10スチュワーズカップ(1着、8-9-8-1)
24.69-22.12-24.05-23.10(46.81-47.15)
※25.61-22.80-23.21-22.34

'09香港マイル(3着、5-5-4-3)
25.02-22.50-23.52-23.56(47.52-47.08)
※25.46-22.50-23.44-23.33

'09インターナショナルマイルトライアル(1着、7-7-6-1)
24.83-22.74-23.44-23.66(47.57-47.10)
※25.43-22.86-23.20-23.18

'09シャティントロフィー(6着、13-13-11-6)
25.53-24.12-23.02-22.00(49.65-45.02)
※26.93-24.00-22.66-21.57

'09チャンピオンズマイル(10着、10-11-11-10)
25.44-22.91-23.41-23.21(48.35-46.62)
※26.36-23.03-23.29-22.80

'09チェアマンズトロフィー(2着、8-8-8-2)
24.22-22.50-23.72-23.22(46.72-46.94)
※24.86-22.86-23.28-22.84

'09スチュワーズカップ(2着、8-8-6-2)
24.41-21.88-23.39-23.61(46.29-47.00)
※25.01-22.20-22.75-23.62

極端に緩い流れを後方から進めたケース以外は安定した成績を残している馬で、
前傾のレースでもしっかり結果を残していて、今年の日本勢相手なら地力上位
なのはおそらく間違いない。

スタートは悪くなくて、好発から徐々にポジションを下げているくらいだし、
'09チェアマンズトロフィーでもLAP1を24秒台で追走しても、何も問題なく
最後まで脚が続いているし、スピードへの対応はおそらく問題ない。

今回どのような形のレースをするのか分からないが、ある程度良いポジション
からであれば、かなり面白い存在になりそう。


ビューティーフラッシュ
'10チャンピオンズマイル(3着、7-7-7-3)
24.66-22.34-23.47-23.19(47.00-46.66)
※25.42-22.46-23.27-22.76

'10チェアマンズトロフィー(5着、1-1-1-5)
24.62-23.33-23.72-22.90(47.95-46.62)
※24.62-23.33-23.72-23.30

'10香港クラシックマイル(1着、1-1-1-1)
24.30-23.03-24.08-22.98(47.33-47.06)
※24.30-23.03-24.08-22.98

マイルではまだ3戦で、逃げた2戦では道中で楽が出来る場面があって、
まずまず粘ったくらいの内容だったが、チャンピオンズマイルでは後方から
進める形で一気にパフォーマンスを上げてきた。

したがってレースのレベルから言えば当然地力は上位扱いにはなるのだが、
速い前半を受け流す格好だった前走から、今回は陣営は前からと言っている
だけに、それがどう出るか…。

もちろんスピードに関しては問題ないだろうが、前半で脚を使う形からは
(少なくとも国際G1級の)地力は示していない…というのも事実。


サイトウィナー
'10チャンピオンズマイル(4着、3-3-2-4)
24.66-22.34-23.47-23.19(47.00-46.66)
※24.86-22.38-23.43-23.39

'10チェアマンズトロフィー(6着、2-2-2-6)
24.62-23.33-23.72-22.90(47.95-46.62)
※24.82-23.29-23.64-23.24

'10スチュワーズカップ(9着、1-2-2-9)
24.69-22.12-24.05-23.10(46.81-47.15)
※24.69-22.32-23.93-23.86

'09香港マイル(11着、3-3-3-11)
25.02-22.50-23.52-23.56(47.52-47.08)
※25.26-22.58-23.48-23.88

'09インターナショナルマイルトライアル(2着、2-2-2-2)
24.83-22.74-23.44-23.66(47.57-47.10)
※24.99-22.66-23.44-23.72

'09シャティントロフィー(8着、3-3-3-8)
25.53-24.12-23.02-22.00(49.65-45.02)
※25.81-24.16-23.02-22.18

'09安田記念(6着、7-8)
22.6-22.7-24.2-24.0(45.3-46.2)

'09チャンピオンズマイル(1着、2-2-2-1)
25.44-22.91-23.41-23.21(48.35-46.62)
※25.64-22.87-23.33-23.13

'09チェアマンズトロフィー(5着、7-7-6-5)
24.22-22.50-23.72-23.22(46.72-46.94)
※24.74-22.74-23.40-23.18

'09スチュワーズカップ(6着、3-4-5-6)
24.41-21.88-23.39-23.61(46.29-47.00)
※24.65-22.16-23.15-24.06

'08インターナショナルマイルトライアル(2着、2-2-2-2)
25.19-22.86-22.55-22.68(48.05-45.23)
※25.35-23.22-22.83-22.49

昨年の安田記念は緩い流れでしか勝ち負け出来ていないことを理由にバッサリ
切ったのだが、結果は超ハイペース戦を6着に粘り、一定の地力は示した。

'10チャンピオンズマイルでは、前半部分は2005年のサイレントウィットネスに
匹敵するくらいの速さで進めていて、そこから終いの部分も良く粘っての4着
だったが、LAP3~LAP4は少し掛かったという印象。

したがって、スピードへの対応と一定の地力を示している馬だと言えて、昨年に
比べたら、展開も相手も楽な今回の方が、前進出来ても良いという気はするが、
決め手の部分で勝ち負けまでは微妙…というイメージ。






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