2009年12月31日木曜日

有馬記念回顧 2009


レース総括
■前半が相当に速くなり、最後は前が総崩れしたハイレベル戦
■持久力&持続力勝負


有馬記念結果
ドリームジャーニー2.30.0 35.2 15-15-14-08
ブエナビスタ2.30.1 35.8 06-06-04-03
エアシェイディ2.30.8 35.7 16-16-15-12
フォゲッタブル2.30.8 36.1 13-13-10-05
マイネルキッツ2.31.2 36.7 10-10-06-05
セイウンワンダー2.31.6 36.9 13-13-10-05
マツリダゴッホ2.31.9 37.6 10-10-04-01

天候:晴 芝:良
上り4F:48.1 3F:36.0
6.8-11.0-11.2-11.3-11.9-12.3-12.6-12.3-12.5-12.1-12.0-11.7-12.3




レース詳細
ラップタイムを見れば、平均ラップと比べて前半がかなり速くなり、道中も
普段ならほぼ確実に緩む1~2コーナーでもある程度の水準を保って流れて、
さすがに向こう正面は少し落ち着いたものの、3コーナーからは例年のように
一定以上のスピードを維持する形でそのままゴールを迎えた。

とにかく今回は前半部分の速さに尽きて、これだけのスピードにも関わらず
少なくとも1コーナー付近までは、大逃げの形にならずに後続もかなりついて
いったので、たとえ後方に位置していた馬でもかなり引っ張られたはず。

当然この展開では何よりも持久力が重要な要素になった訳だが、各馬が向こう
正面から動き出す形になったため、単純にスタミナだけでは足りなくて、終い
までしっかり脚を持続できる力が必要となり、ごまかしは全く効かなかった。

今回は、厳しい展開の中で終始自身の競馬に徹したドリームジャーニーの完勝
という結果に終わったわけだが、それ以上に、ある程度好位から進めた馬の中で
唯一上位に残り、しかも僅差の2着に粘ったブエナビスタのパフォーマンスは
特筆すべき内容。

気は早いが、ウオッカのいない来年のことを考えたら、適性的にレースを選んで
活躍するドリームジャーニー&オウケンブルースリよりも、例年以上に厳しい
展開だったJC&有馬で堂々と上位に入ったブエナビスタ&レッドディザイア
という2頭の牝馬中心の1年になる可能性はかなり高そう。
(個人的には、そうならなければならない…という思いもある)


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

ドリームジャーニー
持久力&持続力の高さは元々示していた馬だが、前半の速さへの対応という
点では、明らかに今年は一味違う内容を示していた。
そこが耐えられるようになった背景には、気性の改善→調教強化→馬体的な充実
という構図がおそらくあるように思うが、それでもやはり2000m前後のスピード
レースではまだ信頼はしづらくて、来年も基本的にはある程度上がりの時計が
掛かるスタミナレースで期待したい馬。
(この馬に対する戦略では、展開的な面も含めそのあたりの線引きが最も重要)
来年の初戦になりそうな京都記念はベストに近そうだが…。

ブエナビスタ
持久力(心肺機能)は相当高いが、持続力(筋持久力)の方はどこまで
持つか未知数…というのが秋華賞前の段階でのイメージだったが、そこから
(エリ女は除いて)秋華賞、有馬記念と徐々に位置取りを上げつつ、それでいて
今回のレベルの前半にまで対応してきた。
とにかく走る度に(イメージの中での)能力を更新していて、そろそろ疑うべき
ところが本当になくなってきた印象。
あとは強いて言えば、勝負所での(瞬間的な)切れくらいだが、その部分は
早めに動き出すことで克服できる部分なので、ほとんど問題にはならない。
持久力という点ではまだ分からないが、よりスピードが問われるレースへの
対応という点ではドリームジャーニーを凌いでいると考えられて、基本的に
来年の主役の座はこちら…という感覚。

エアシェイディ
厳しい展開となったことで、さすがに地力の高さを発揮して上位に
浮上してきた。
それでも他の馬に比べてワンテンポもツーテンポも遅らせて仕掛けた
内容では、さすがに展開的に恵まれた感は否めない。
これで来年はG1を…というのはやや理解に苦しむ。

フォゲッタブル
向こう正面から積極的に仕掛けていく馬が多い中、3コーナーまでは我慢
させている鞍上の騎乗はさすがで、展開的に多少恵まれた感はある。
それでも3~4コーナーではなかなかのスピードで捲くっていて、新しい
一面が見れた気がするし、最後も直線勝負に徹したエアシェイディとタイム差
なしという結果なら良く粘っている。
馬体的にも柔らか味が出てきていたり著しく良化していて、来春、一気に
頂点までという可能性も出てきた雰囲気。

マイネルキッツ
向こう正面からある程度積極的に仕掛けて行く内容で、終いの部分が甘く
なったのは仕方がない。
元々2000m前後を使われていた馬なので、スピードへの対応も基本的には
大丈夫だが、ゆったりした走法と持ち前の持久力の両方を活かすにはやはり
もっと距離が長い舞台の方が良さそう。
それでも上がり自体には限界がある馬なので、本当に強い馬(特に距離の壁を
越えてくる中距離・王道タイプ)には切れ負けする可能性が高く、天皇賞連覇
というところまではさすがに難しそうだが…。

セイウンワンダー
向こう正面~4コーナーまでかなり動いて…という内容なので、最後の部分で
止まってしまったのは仕方がない。
この先の成長も考慮すれば地力の面では問題ないと思うが、実際に大きい所が
獲れるかどうかを考えたら、鍵となるのはスピード&切れをどれだけ磨けるか
という部分だろう。

マツリダゴッホ
前半がこの速さで、位置取りが後ろからになった時点で難しくなった。
それでも見せ場は作ったような形だが、実際には周りには一切関係なく
完全に自分の競馬に徹した…といったところ。
陣営からは「常に決まった位置からスパートすると決めていた」(つまり展開
ではなく、コースのみに合わせていた)という話が出ていたが、一連のレース
内容を見ても分かるが、裏を返せばそれにはスタートから仕掛けのポイント
までは基本的に何もしないという意味合いがあったと考えられて、その上で、
(偶然にも)勝負所である程度の好位に位置していた場合に好走していた
…ということになる。
要は自分の力を発揮できるレースマネージメント(動き出しなど)をして、
それでいて結果が出るような(周りの馬の挙動も含めた)環境が整うのが
たまたま中山だった…というだけ。
そのような馬が獲るG1は1つで十分だろう。
この馬には(ウオッカの次くらいに)いろいろ考えさせられると同時に、
結果的に教えてもらったという感覚があって、その点は感謝したい。
やはり個人的にこういったクセのある馬は好きな模様…。
本当にお疲れ様でした。

リーチザクラウン
道中が自然と速くなるのは理解できるが、JC以上のスピードで逃げる感覚は
かなり理解に苦しむ…。
2000mくらいならまだしも、ある程度距離の長い舞台では(決め手のみでなく)
自然と持久力が問われる訳なので、今のうちに抑える感覚を覚えさせておいても
いいような気もしないでもないが…。




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