2009年12月27日日曜日

有馬記念展望 2009


予想
まずは前の記事で示した傾向の補足をしておくと、このレースは以前は差し馬が
勝つことも多かったのだが、2003年以降では、基本的に4角で先頭にかなり近い
ところにいなければ勝つことは難しくなっている。
(例外はディープインパクトのみ)

その前後で何が変わったのかと言えば、前半のスピードと勝ちタイムの速さ
という2点が挙げられて、内容的にはスピード持続力に優れた馬が好位から
そのまま押し切るという形になっている。

つまり同じ速いタイムでの決着でも、ハイペースからの持久力勝負で差し馬が
優勢になっていた以前の形とは全く異なっていて、単純にスタミナ自慢の馬では
道中の(絶対的に)速いスピードによって脚が削られ、最後は伸び切れなくなる
可能性が高く、むしろここよりも短い距離に適性のある馬の方が有利なくらい。

今回も単独でも速いリーチザクラウンを、テイエムプリキュアが終始突っつく
ような展開が予想され、ある程度速いスピードで流れるだろうから、前半or
道中をゆったり進めたいようなステイヤータイプよりも、この距離をこなせる
持久力に加えて、2000m以下のレースでも結果を出せるようなスピード耐性を
備えた、好位から進められるタイプを中心に考えておきたい。


◎ミヤビランベリ
1800~2000mでの速い道中を耐えて好位からそのまま押し切れるような持続力に
加えて、2500mでの全くバテることを知らない持久力、この舞台への適性は
相当に高い。
鞍上も初乗りの前走の時点で、既にこの馬の特性を把握しているようだったので
全く問題なく任せられる。
状態だけ。

○スリーロールス
持久力はさすがにここでも上位で、厳しい流れからのロングスパート戦を
想定すれば、バテない強みを活かして好位からそのまま押し通すイメージは
十分に湧く。
勝ち切るためには瞬間的な切れがもう少しあればいいのだが、速くなれば
自然と浮上できるはず。

▲セイウンワンダー
スリーロールスとの比較では、菊花賞でも道中~上がりはほとんど同じくらいの
パフォーマンスを示していて、単純に枠の違いによる前半部分の差がそのまま
結果に反映されただけ。
今回も外枠になってしまったのはかなり痛いが、先行力に関してはこのメンバー
でも上位で、鞍上もスタミナタイプと認識しているようなので、積極策から
相手よりも前につけられたら逆点も十分あり得る。

注ブエナビスタ
持久力&持続力に関してはここでも上位という考えは変わらない。
ただ好位から押し切れるタイプの上記3頭を差し置いて突き抜けられるとは
なかなか思えず、人気ほどには信頼できない。
少なくとも外を回したら必ず何かしら前に残しそうなイメージ。
鞍上の乗り替わりで中団より少し前の内目で折り合う競馬…というのも考え
られるが、有馬記念の4コーナーはかなりタイトになることが予想されるので
それをかいくぐって頭まで…というのは少し難しそう。

△ドリームジャーニー
持久力&持続力は高く、基本的にはこの舞台には合っている存在だが、レース
自体がロングスパートという展開を、捲くって突き抜けられるほどの実力を持ち
併せている馬では元々ない。
勝ち負けまでを考えるとしたら、どうしても前が崩れるなどの展開的な助けが
必要になってくるだろう。

△エアシェイディ
今年のように厳しい流れになったときのJCは有馬記念に直結することだし、
ここでも普通に上位には入ってくるはず。
とにかく地力だけならG1級の馬だと思うのだが、実際にG1に出走すると
どうしても切れ負けしてしまう。
ハイペースから前には崩れて欲しいタイプ。

△マイネルキッツ
道中~上がりの持続力はかなりのものを持っていて、基本的にこの舞台には
かなり合っている馬だが、前半をゆったりしたいところと、バテない代わりに
上がりそのものには限界があるタイプなので、単純に前まで届くかどうか
どうか…という問題。
前が崩れる展開ならもっと上位に浮上できていい。

△イコピコ
無駄のない走法で持久力的な部分は問題ないにしても、基本的にラスト3Fの
決め手勝負で結果を出してきた馬で、向こう正面から長い脚を使わされる
この舞台でどこまで出来るか。
昨年のように、前の馬が早めに動くことで潰れるようならチャンスはあるが、
じっくり待って…という鞍上ではないだけに最後まで伸び切れるかは少し疑問。


☆マツリダゴッホ
好走の条件は、前半か道中でゆったり出来ることと、ある程度好位の
ポジションを確保できることの2つ。
前者は、2000mくらいのスピードレースでは途端に何も出来なくなることから
筋持久力の問題を抱えているのは間違いなく、どこかしらで一旦溜めが欲しい。
後者は脚の使い所の問題で、持ち前の切れる脚を、3~4コーナーで前との差を
詰めるためではなく、4コーナーで前を交わすために使いたいという理由から。
行き脚の全くない馬ではないので後者の方は大丈夫だろうが、前者の方は
基本的にここではあまり期待できそうもなく、結果厳しくなりそう。
案外ペースが上がらなかったらもちろん勝ち負けの可能性もあるが…。

☆アンライバルド
距離がこなせることを条件にすれば、切れと持続力を併せ持っている馬で、
勝ち馬のイメージにはかなり合っている存在。
それでも気性的な問題で、全く何も出来ていない現状では期待しづらい。


×リーチザクラウン
距離適性が1600mとか2000mと言っている鞍上の意見とは食い違うが…、
個人的なイメージは完全なステイヤー。
その心肺機能の高さによって、ハイレベルな道中を演出し、勝負所でも見せ場
までは作るだろうが、ただでさえタフなコースでのロングスパート戦では
相当に"脚にくる"ことが予想され、直線では普通に止まりそうな雰囲気。

×フォゲッタブル
持久力&持続力が高く、止まるということはまずないのだろうが、ここの
流れだと普通にスピード負けしそうな印象。






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