2010年2月26日金曜日

フェブラリーS回顧 2010


レース総括
■前半速く、道中一定のスピードを刻む展開からの上がり勝負
■持久力&決め手が問われた


フェブラリーS結果
エスポワールシチー1.34.9 35.6 02-02
テスタマッタ1.35.3 35.5 07-07
サクセスブロッケン1.35.9 36.5 05-03
ケイアイテンジン1.36.8 37.3 03-03
グロリアスノア1.37.0 37.0 12-10
ダイショウジェット1.37.0 37.5 05-03

天候:晴 芝:良
上り4F:47.9 3F:35.7
前半4F:47.0
12.1-11.0-11.7-12.2-12.2-12.1-11.6-12.0




レース詳細
ラップタイムを見ると、前半(特にスタート直後)は速い流れ、その後は道中で
一定のスピードを刻む展開から、直線に入って一気に加速する上がりの速い形。

今回は(芝のスプリント王の逃げ馬がいるのだから当然なのかもしれないが)
先行争いが案外すんなり決着したことで、道中は多少落ち着いた印象を受けて、
勝負所までじっくり進められた前の馬が残りやすい展開だったとは言える。

それでも前半の速さによって終いの部分ではかなりの持久力が問われたことは
間違いなく、ラップ自体が最後まで速いスピードを持続する形の上がり勝負に
見えるのは、単純に直線だけで4着以下を2秒近くも離した勝ち馬の、圧倒的な
パフォーマンスによるものに他ならない。

とにかく今回のレース内容を見る限りは、勝ち馬と他の馬の実力差は明白で、
しばらくは他の馬の逆点は全く想像できないくらい、完全にエスポワールシチー
1頭のレースだった。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

エスポワールシチー
それなりに厳しいと言えば厳しい流れでも、それを全く感じさせることなく
他とは全く違う加速をしてそのまま押し切ってみせた。
日本にいても最早やることはない…くらいの印象で、早くドバイに行った方が
良さそう。しばらくは君臨する雰囲気。

テスタマッタ
前半の速い部分はある程度受け流した格好だが、道中は内から押し上げていく
内容で、それでいて最後までしっかり伸び切った持続力はかなりのもの。
とりあえず終いのスピードが問われる舞台であれば(勝ち馬は別にして)
このメンバー相手でも、この先も十分信頼できそう。

サクセスブロッケン
地力の違いでさすがに馬券圏内には残ったが、勝ち馬とは周ったトラックが
違うとは言え、JCダートに続いてスピード性能の差が浮き彫りになった形。
昨年は馬場差も考えればもう少し追走が楽で、レースを通して一定のスピードを
刻む形で勝利出来たが、ここの流れだと本質的には忙しすぎる印象を受ける。
したがってこの馬を狙うとしたら、終いの脚を発揮できる程度に道中のペースが
落ち着く舞台、そう考えると地方中心ということになってしまいそう…。

ケイアイテンジン
ここで4着は立派だがこの馬で既に勝ち馬から1.9秒差、パフォーマンス的には
4走前の錦秋Sから道中の水準が少し上がった程度の内容で、結局終いのもう
1段階の加速には全くついていけてない。
一本調子のところが相変わらずでは、この先この路線でやって行くというのには
少し疑問が残る…。

グロリアスノア
しっかり掲示板を確保したのは評価できなくもないが、速い前半を受け流せる
ポジションからだったので、少しラストの脚に関しては物足りない印象で、
(個人的に)懸念していた持久力の不安を払拭できるだけの内容ではなかった。
もうしばらく注意深く見守りたい感覚。

ダイショウジェット
ある程度好位から地力を発揮して残った形だが、元々終いのスピードで威張れる
存在ではないだけに、この上がりでこれ以上の結果は難しかったという印象。
最後がもう少し崩れる舞台で狙いたい。

ローレルゲレイロ
ハイペースからの粘り込みは得意なので最後まで良く頑張っているが、単純に
ダートがダメというよりも、マイルでもう1段上の加速が出来ない印象。
この先芝でもダートでも良さそうだが、やはり距離短縮は絶対条件に思える。

スーニ
この馬なりには最後も良く伸びているが、元々決め手を持っているタイプでは
ないだけにこの上がりでは厳しかった。
距離短縮or完全な持久力勝負になりそうな舞台で狙いたい。

リーチザクラウン
最後の直線、完全に脚は上がっているが、一定以下のスピードには落ちない。
これが意味するのは持続力(筋持久力)には欠けるが、持久力(心肺機能)は
高いものを持っている…ということ。
脚に負担が掛からない程度で道中を進められて、尚且つ持ち前の持久力を
活かせると言ったら、本質的にはやはり長距離でこその馬で、必要なのは
スピードを活かせる舞台を選ぶということではなく、道中で力を抜いて走る
ことを覚えさせるということだと思う。
持続力が足りず終いは甘くなるので天皇賞はまず無理だが、路線を戻して
阪神大賞典や目黒記念あたりに出てくるようなら積極的に考えたい存在。

レッドスパーダ
好位から進めた馬が基本的には残る展開での終いの大失速となると、ダート適性
という部分もあるのかもしれないが、それ以上にハイペース耐性という部分での
疑問を感じなくもない。
そう考えると、この先芝路線に戻って例えスピード持続力勝負で再度好走したと
しても、春の目標が(ハイペース戦になりやすい)安田記念ということになれば
少し危険な存在になりそうな予感はある…。


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