2020年4月22日水曜日

皐月賞回顧(ラップ分析)2020


まとめ
  • (実質的には)道中高い水準から→上がりで長い脚を使う展開。
  • 持久力&持続力が問われた。

皐月賞結果

コントレイル2.00.7 34.9 12-12-12-07
サリオス2.00.8 35.4 04-05-06-04
ガロアクリーク2.01.4 35.7 11-11-10-09
ウインカーネリアン2.01.6 36.5 02-02-02-02
サトノフラッグ2.01.8 36.4 09-09-06-04
ダーリントンホール2.01.8 35.9 14-14-12-13

天候:晴 芝:稍重
上り4F:48.0 3F:35.8
前半1000m:59.8
12.2-11.3-12.1-11.8-12.4-12.9-12.2-11.9-11.8-12.1




レースラップ分析&雑感

ラップタイムを見ると、前半ミドルペース(馬場を考えればやや速い)くらいの
流れから、道中は向こう正面で一旦しっかりと緩む展開。そこから上がりは4Fの
戦いになった。

もちろん今回は、途中1頭が飛ばして→かなり縦長の隊列になり、後続は緩んだ
区間でしっかりと詰めていた内容。実質的には額面ほどの大きな緩急はついて
おらず、番手のウインカーネリアンを先頭に見立てて考えると、やや後傾の一貫
したラップだった。

そしてその水準としては、道中は例年よりも厳しいラップを踏んでいるくらいの
扱いになっていて、持久力&持続力による淘汰はしっかりとあったイメージ。

結果、差し馬でもあまり脚が残らなかった訳だが、例外だったのがG1馬2頭。
その2頭が、イーブンに近いフラットなレースを→(実質的な)後傾戦に塗り
替えた…というのがおそらく正しくて、これはもう強さ以外の何ものでもない。
1月から3月までのレースは余興に過ぎなかった…という結末。

位置取り&コース取り的には、実質道中〜上がりというレースで、後方から特に
外を回すと厳しかった一方で、内の荒れている部分を通らない…ということも
重要だった。それらの兼ね合いで、程々のポジションから→ロスをし過ぎずに
馬場の中ほどを通った馬に向いた格好。

この先に向けては、それぞれの挙動による細かい上げ下げは当然考えたいが、
どちらにしても今回は2頭。まずはそれらの今後にしっかりと注目したい。


各馬について

出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

コントレイル
中団の後ろからじっくり。後半は外に持ち出し、勝負所で余力の差を見せつけ
つつ捲って→直線も(やや惰性気味ではあるが)しっかりと押し通しての勝利。
上記のように、展開的に外を回しての押し上げは楽ではなく、それでも尚且つ
(相対的に馬場の良い所を通ったとは言え)経済コースを進んできたサリオスを
抑え込んだ。一言で、物が違った。
この手の、前半じっくり→道中を高い水準で進めて→しっかり上がりをまとめる
内容で、"勝ち切れなかった"馬が往々にしてダービー馬になる。それをこの馬は
勝ち切ってしまっている訳で、当然どこまで行くんだ…という感覚になる。
馬場&枠がどうとか、些細な理由で下げた自分を、恥じる。

サリオス
これもまた個人的に、マイル経験しかない馬がぶっつけで10Fの本番は…という
見方をした中で、余裕で覆してきた。半端ではない。
自身の脚の使い方としては、前半〜道中を一定に近い水準で進めつつ→上がりを
まとめた格好で、コントレイルのように性能で上げて→惰性でまとめる…という
よりかは、パワーと持続力(地脚の強さ)で押し通した内容。
そのイメージから、1600〜2000mの一貫したラップでは相当に強そうな一方で、
ダービーではどうか?とはなるのだが、まだまだ底知れなさがあるし、世代の
中では当然のトップクラス。またアッサリもあり得るかも…。
どちらにしても大注目したい。(将来的にはドバイターフを勝つはず。たぶん)



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