2011年10月27日木曜日

菊花賞回顧 2011


レース総括
■道中が相当に締まったハイレベル戦
■高い持久力&末の持続力が問われた


菊花賞結果
オルフェーヴル3.02.8 34.6 10-10-06-03
ウインバリアシオン3.03.2 34.3 18-18-16-14
トーセンラー3.03.5 35.2 11-12-08-06
ハーバーコマンド3.03.6 35.5 06-05-05-05
サダムパテック3.03.8 35.9 04-03-02-02
ゴットマスタング3.03.8 35.0 15-14-16-14

天候:曇 芝:良
上り4F:47.2 3F:35.1
3F毎ラップ:36.9-36.0-37.7-37.1-35.1
12.7-12.2-12.0-12.0-11.7-12.3-12.7-12.6-12.4-12.1-12.9-12.1-11.5-11.6-12.0




レース詳細
ラップタイムを見ると、スタート直後少しゆったりしたイメージだが、その後の
ペースが上がって結局前半は平均的な速さ、例年しっかり緩む道中に関しては
かなり締まった流れになり、3コーナー前後で多少の緩急がありつつ、この舞台
らしく上がりは4Fの戦い。

今回の特徴は、とにかくまずは道中の速さで、ラップの中に13(秒)という数字が
1つもない…というのは驚き。
しかも1頭が飛ばす形…とかではなく、馬群が固まっていたのだから、(乾いて
しまいさえすれば元々例年以上に速い馬場ということを考えても)これは最早
天皇賞クラスの水準だったと言える。
(最初の3Fを除いてラップを見るとダービーのようでもあるが…)

これだけの展開なので当然、高い持久力を備えていなければまずは話にならず、
その中から末脚の持続力を発揮した馬が上位に食い込んだ…というイメージで、
これを勝負所積極的な内容で完勝したオルフェーヴルは、何1つ文句のつけよう
もない"強い三冠馬"だと、素直に認めたい&拍手を送りたい気持ち。

当然同馬のこの先には大きな期待をしたいところだし、他の上位馬に関しても、
(細かい適性はまた別に考察する必要はあるが)"持久力"という点ではしっかり
認めつつ、今後の活躍に注目していきたい感覚。


各馬について
出走各馬の詳細&次戦に向けての考察

オルフェーヴル
好位→中団から進め、3コーナーから動き出して4コーナーで先頭に並ぶ競馬。
勝負所の動きも実にスムーズで(切れ味)、最後抑えつつも12.0秒までしか落と
していない(持続力)、完璧と言えるパフォーマンスだった。
あと1つ裏付けとして欲しいのは小回り適性くらいだが、それも大味なタイプ
という訳でもないので、楽々こなしてしまう可能性も十分ありそう。
当然この先の古馬との戦いでも期待できる。

ウインバリアシオン
最後方から進めて、展開もある程度前掛かりな形になったので、逆転できると
すればこのパターンだったと思うが、(一応厳しい展開に巻き込まれた)相手の
方が止まらずにそのまま押し切られたら、もうどうしようもない。
自身に関しては、直線で中を突いて、最後まで際立った脚でしっかり伸び切った
内容で、持久力&決め手という点では当然認められる。
ただしこの馬の場合、ゆったりした走りをするタイプで、要所要所で無駄脚を
使ってしまう小回りというは不安に感じて(→広くて直線長いコースでこそ)、
今のところのイメージとしては、ジャガーメイルのようなタイプ…に思える。

トーセンラー
中団外目を追走して、勝負所もオルフェーヴルについて行く…という競馬で、
結局は切れで離されたものの、自身はまずまず粘り込んだ内容。
相手には完全に負けたが、自身はまずまずの持久力&持続力を示した格好で、
この先の期待は十分できると思うが、現状ではG1で何かするためにはやはり
"止まらないこと"以外の部分で、もう1つ強みが欲しいイメージ。

ハーバーコマンド
個人的に(POGで)注目していたこともあって、基本的に不器用なタイプで、
ゆったり走れる舞台での前進は見込めたものの、ここの水準の道中をある程度
積極的な競馬でこなせた…というのは(嬉しい)驚き。
この内容ならば当然一定の地力は認められて、小回りとか極端な決め手が問わ
れる舞台では割引が必要だが、今後活躍できる可能性は十分ありそう。

サダムパテック
好位から進めて、常に積極的な競馬をしつつ、しっかり勝ちに行く内容…という
だけでも、まずは岩田Jの騎乗には拍手を送りたい感覚。
今回結果は5着でも、持久力という点では十分なものを示した訳だし、ゆったり
した走りで、切れというよりも持続というイメージからも、この先はフラットな
展開やロングスパート戦などで期待したいところ。


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